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■これをつくることになったきっかけ 2006年4月から渋谷で行われている金子辰也先生の模型クラブに通っています。 その今期の課題が「ウォーターライン」でした。 さかのぼること、3月。何か自分に刺激になることをはじめたいと思い、妻に東京へ通うことを相談したところ、快く送り出してくれました。 どちらかというとウジウジしていたのは僕のほうで、最近、大きな出費が続いたり、3人目がうまれることがわかっていたり、金銭的にきびしくなっていたので、「遊びのために」というジレンマがあったのですが、「やるかやらないか迷ったらやるほうを選ぶ」「迷ったら面倒なほうを選ぶと正解なことが多い」という自分ルールで参加を決定。 ■なぜに戦艦大和(やまと)を選んだか 模型店で、まずは物色。ウォーターラインシリーズの知識は「ゼロ」。全くないし、わからない。「冬月」「日向」「葛城」など、旧日本海軍の艦艇の名前にはエヴァンゲリオンの登場人物のキャラクターの名前の艦艇が多い。そういう軍艦を選ぼうかとも思ったのだが、ひときわ目立つところに「男たちの大和 YAMATO」と書かれた立派な箱がおいてある。どの模型より大きい。しかし、その時俺は思った。 「ヤマトが俺を呼んでいる・・・」 今思えば、箱絵が立派なだけで、中身は以前発売されたウォーターラインシリーズと同じなんだが、とにかく、「俺を作れ」と呼ばれているほど、その箱絵に吸い付けられていた。「他の船はよくわからないし、船といったらヤマトだろ」 というわけで、ヤマトに決定。 |
■ヤマトの製作 ○接着はタミヤの流し込み接着剤を使用。 ○艦橋、煙突など、合せ目を消す必要がある部分はモールドを消さないように丁寧にペーパーがけしました。 ○パーティングラインの消しにくいところは、流し込み接着剤の筆で“なでて”パーティングラインを消しこみました。 ○折れやすいパーツが非常に多いため、注意しながら作るのだけど、折っちゃったら、金属線で作り直しています。具体的には「シールド付き25mm3連装機銃」の一部(0.8ミリの真鍮線に変更)や「艦首の日本国旗のポール」(0.5ミリの真鍮線に変更)など。 ■ヤマトの塗装 今回はサーフェイサーを噴かず、アクリル塗料で塗装。ガンプラの場合は完成してから動かすのでラッカー塗料を主に使うが、動かさないスケールモデルにはアクリル塗料が有効です。 ○下地塗装としてすべてのパーツをハルレッドで塗装。 ○本体は、ジャーマングレー。 ○デッキは、バフ(60%)+デッキタン(35%)+ウッドブラウン(5%)。 ○細部塗装は、ハンブロールエナメル塗料を使用、マットブラック(煙突)、マットカモフラージュグレイ(主砲キャンバス部)、マットイエロー(ロープ)など。 ○ウォッシングは、タミヤエナメル塗料のマットブラック、マットブラウン、レッドブラウンを使用。洗う、というより筆で描きこむ、という感じ。そして塗った直後に乾いた筆で掻きとっていくというウォッシングをしました。 ○ドライブラシは、タミヤエナメル塗料のダークシーグレイ、ライトシーグレイ。強くやるとパーツが折れたり、飛んだりするので細心の注意深くドライブラシをしました。 ■仕上げ 国旗はキット付属のものを使っていますが、艦首の日の丸は筆で手書きです。ラッカー塗料のモンザレッドで日の丸を描きました。 デカールもキット付属のものです。指定番号@〜Aのデカールは飛行機のカタパルトのあたりに貼るグレーのラインデカールなんだけど、どうも形があわないので貼るのをやめちゃいました。 全体の彩り(いろどり)を少しでも豊かにするため、搭載艇、水上飛行機なども作成し、設置しました。 |
■ベースワーク (1)模型用波状シートに石膏を流し込んで基部を作成。 (2)アーチスタフォルモ(石粉粘土)で、大波を作成。 (3)リキテックスのアクリル塗料(フタロシニアンブルーなど)で塗装。 (4)テクスチュアジェルで白波を作成。グラスビーズ、レジンサンド、チタニウムホワイト、パールホワイトなどを使用。 (5)グロスポリマーメディウムで表面をコート。ヤマトと海面を接合する時もスキマにこのグロスポリマーメディウムを流し込みました。 ■アクリル板工作によるケースの作成 アクリル板で、ヤマトと海面を守るためのケースを作りました。3mmアクリル板をPカッターで切断し、アクリル板専用接着剤で接着。はみだした接着剤はコンパウンドで磨くことによって目立たなくなります。 |
■作業風景 | ○作業風景その1 戦艦大和 本体 |
○作業風景その2 海面の作成 | |
○作業風景その3 アクリル板工作 | |
■詳細画像 | ○艦首、主砲、中央構造物 |
○搭載機・脱出艇・海面・海面のエッジ | |
■後記 はじめてスケールモデルをつくったぞ! |