PRINCIPALITY OF ZEON MASS PRODUCTION TYPE AMPHIBIOUS MOBILE SUIT
MSM-07 Z'GOK

製作・文 :RUN
使用キット :1/100 MG 量産型ズゴック
2006年1月8日開催 「百鬼夜行2nd in 大阪」 会場投票第3位

■MGズゴックの製作
 このMGズゴックは、ジオラマのストラクチャア(構成要素)の一つとして製作をはじめました。この状態ではもうないです。ですが、これはこれで発表の機会を設けました。

■MGズゴックの製作
 塗装前の下地づくりから。
(1)パーツをゲートから切り離してすぐに、ゲート跡を主にスポンジやすりで処理します。私がよく使っているのは3MのスポンジやすりのMEDIUMです。
(2)組んだまま、缶サフ1200番を軽く噴きます。これは仮サフ。
(3)組んだまま、スポンジやすりで面を整えます。ヒケ処理とかスネや腕の前後のつながりを整えたりします。
 爪にはげしくヒケがあるため鋭くすると同時にヒケをなくします。鋭くしすぎると扱いにくいので“なんとなく鋭い”くらいでオレ的にはOK。8割くらいの完成度から完璧に持っていくのには相当エネルギーが必要なので、「まぁいいか」くらいがいいと思う。
(4)このズゴックは幾多の戦いを戦い抜いたベテランの機体のイメージです。だから、大きなダメージ痕はなく細かいキズが多いということにしました。
 組んだまま、ダメージを入れていきます。「このあたりは岩にぶつかりやすい」「ここはジムを貫いた時に削れる」などと考えながらやります。
 エッジは木用サンドペーパー120番で軽くなでたりします。細かいダメージ痕はルーターを面の上やエッジで転がしながら付けていきます。ドライブラシで最後の最後に浮かび上がるので考えながらダメージ痕は付けていきます。
(5)パーツをばらして、各パーツを洗浄。眼鏡用の超音波洗浄器で洗浄後、自然乾燥。
(6)次は本サフ。パーツごとに缶のサーフェイサー1200番(GSIクレオス)を噴きつけます。

■MGズゴックの塗装
 エアブラシ塗装もウォッシングもドライブラシも、全体として薄いフィルターを何層も重ねるようにして塗装していきます。

(1)エアブラシ塗装
 すべてラッカーによるエアブラシ塗装です。薄くフィルターを重ねるように塗装しています。グラデーションは派手目で。
○胸部の薄いブルー:ズゴック用Gカラーバイオレット2をベースカラーにして、ホワイトを混ぜながらグラデーション
○ももなどの濃いブルー:コバルトブルー+インディブルー+蛍光ピンク(少し)をベースカラーにして、ホワイトを混ぜながらグラデーション
○手足のグリーン:ザク用Gカラーグリーン3+キャラブルー+キャライエロー+蛍光グリーン(少し)をベースカラーにして、ズゴック用Gカラーグリーン5、ホワイトなどを混ぜながらグラデーション。ザク系の色に振りたかったのですが、思うような色がなかなか出せなかった。
○内部パーツ等のグレー:Gカラーファントムグレー
○モノアイ:蛍光ピンク+クリアー
○モノアイ基部:メタルカラーアルミの研ぎ出し
○モノアイ周辺のクリアーパーツ:クリアーブルー+クリアーグリーン
  これは、面白い効果でした。
○ツメ:メタルカラーアルミの研ぎ出し>根元にファントムグレー
○頭部ミサイルパーツ:今までいろいろ混ぜ込んであったレッド、これはちょっと迷ったんですが、ウエザリングするとトーンが落ち着くと思い派手目の色で。

(2)ウォッシング1段目
 ピーチブラック(油絵具)+ローアンバー(油絵具)+フラットブラック(タミヤエナメル)をペトロールで薄めに溶いて、筆で塗った直後にキッチンペーパーで叩きながらふき取りました。いつもよりブラックよりの色にしました。キッチンペーパーはティッシュよりゴワゴワしているので叩きながらの拭き取りに丁度いいです。塗りつつキットを組み上げます。

(3)トップコート1回目
 瓶入りクリアーをエアブラシで全体に薄く噴きます。ウォッシングの色を手の油などで動かないようにするためと、デカールがシルバリング(白く周囲から浮くこと)しないように。

(4)デカール
 デカールは組み上げた状態で全身のバランスを見ながら貼りました。
○コーションデカール:バーリンデンドライデカール 1/35USアーミー用ホワイト
○ジオン章:アルプスMD1500のプリンタで自作。ホワイトで印字し印刷面を下にして木工用ボンドを薄めたもので接着。
○数字、黄色いジオン系マーク:付属のガンダムデカール。
 デカールは固着後、ニードルやデザインナイフでかじって、ダメージ表現を加えました。

(5)トップコート2回目
 自作プリンタで作ったデカールは段差が気になるので段差を消すため、そして2回目のウォッシングのためのデカールの保護のため。瓶入りクリアーをエアブラシで。

(6)ウォッシング2段目
 デカールを周囲の色に溶け込ませるため、ピーチブラック+ローアンバーをペトロールで溶いて、軽くデカールの上に色をのせていく、もちろん叩きながら。

(7)トップコート3回目
 GSIクレオス缶スプレーつや消しを全体に軽く噴く。ドライブラシの色がのりやすい気がするため。

(8)ドライブラシ1段目
 タミヤエナメルカラーのダークシーグレイ、ホワイトを混色しながら。ほとんど色の付かなくなった筆で擦り付けるように色をのせていきました。

(9)トップコート4回目
 GSIクレオス缶スプレーつや消しを全体に軽く噴く。仕上げ前の一噴き。
 ドライブラシを落ちかせて色味を見るため。
 トップコートの回数が多いように思うかもしれませんが、それぞれエアブラシで軽く噴く程度です。

(10)ドライブラシ2段目水汚れ、錆汚れ等のウェザリング
 ドライブラシはホワイトで、エッジの部分に軽く。
 水の跡はホワイト+ダークシーグレイ(少し)、錆汚れはレッドブラウン、それぞれ縦方向に拭き取りました。
 エナメルの輝きをいかすため、この上にトップコートはしていません。

以上で完成です。


■こうやって単品で作るのも楽しいなぁ、と思いつつ記念写真を撮りました。
 ズゴックは、この後さらに加工していきます。これは完成じゃないっす。
 →製作途中写真など
 [RUN] (2005.12.29 UP)

■あるデカールのミスがありました。
 というのも、手足のデカールは階級を示すデカールで、手と足のデカールが異なる階級章だということです。また、足の階級章は上下さかさまだということです。百鬼夜行2nd会場で川口克己さんのサイトから、その情報を得ていたモデラーさんから指摘がありました。しまったー、貼ったとき、「なんのマークなんだろ?まぁかっこいいから貼っちゃおう!」みたいなノリでした。間違った情報を流してはいけないと思い、参考まで。
 [RUN] (2005.01.10 UP)