GUNDAM WING ENDLESS WALTZ EARLY MODEL
GUNDAM HEAVY-ARMS CUSTOM Var.ka

製作・文 :RUN
使用キット :XXXG-01H2 ガンダムヘビーアームズカスタム Scale 1:100
第8回イエローサブマリン千葉店ホビーコンテスト 入賞

【はじめに】
 このガンダムヘビーアームズカスタムは、社会人になってはじめて買ったガンプラでして、ガンプラ復帰を思い立つ契機となったものです。パチパチと組んで「オー、かっこいい!」という新鮮な感動を与えてくれました。
 そしてちょこちょこ暇を見つけてはいじり続け、やっと完成しました。哀原善行さんが原型製作したBクラブのガレージキットを使用しています。

【製 作】
○頭:ガレージキットです。アンテナが曲がっていたり、ヒケが目立つところにあったりしますので、丁寧に整形しました。全体的にモールドを彫りこみ、彫りの深い顔にしてやりました。左右のアンテナも真鍮線を組み合わせて作り直しています。

○胸:ウエストとバストはアトハメ化で塗りわけを楽に。モールドが入り組んでいて合わせ目が消しにくいのですが、ペーパーを調色スティックに貼ったものなどで整形しました。また、胸の排気ダクトはまわり自作ミニ彫刻刀でかなり彫りこんでいます。

○肩:アトハメにより、腕と肩がパチッとはまるようにしました。角のようなパーツは肉抜き穴があるのですが、アルテコSSP-HGで埋めました。バー二ア内部の接着面も彫刻刀等できれいに整形しています。

○腕:手首とヒジ間接は、ガレージキットです。手首は3ミリ真鍮線でガッチリ腕とつないでいます。ガトリングガンの重さ対策です。

○腰:裏面のスカスカなところはアルテコで埋めました。それと左右のダクトは、一度削り落として市販のディティールUPパーツに変えました。スライド式のミサイルはアトハメ化。

○足:フトモモとスネは、真鍮パイプで直接つないでいますので、ヒザの間接カバーは中空で単なる飾りです。足首は接着面で2ミリ幅ましし、ダブルボールジョイント(間接技)を使用し、可動範囲の拡大をしました。また、アンクルガードはスネではなく、スプリングパイプで足首と接続する方法に変更しました。凄くがっしりしたポーズがとれるようになりました。オススメ工作です。
 また、スネの排気ダクトはくり貫いて裏からメッシュモールドを入れました。

○バックパック:ガレージキットですが、大きなエネルギーパックがレジンの塊でして、凄い重さなんです。そのままだと後ろに「一人バックドロップ」してしまうので、リューターで中をくり貫き、底から蓋をしました(結構大変)。

○ビームガトリングガン:ガレージキットです。砲口まわりをピンバイスで抜いてやりました。また、腕部への負担を軽くするためにガリガリくり貫きました。塗装してから接着するのは困難なので、組んでから塗装しました。

○その他:ピンバイスで0.7ミリ径の穴をいろんなところにポチポチあけました。また、ガレージキットは瞬間接着剤やエポキシ系接着剤で合わせましたが、強度確保のために真鍮線でつないでいます。

【塗 装】
○基本塗装
 本体はシャインレッド、オレンジ、ホワイト、黄橙色の4色が基本色です。各色ともに少しずつ好みの色に調色しています。
 ガトリングガン、バックパックは焼鉄色、シルバー、ベースブラック等でグラデーションをかけた上からクリアーオレンジ等で焼け色を付けました。
 ポイントにシルバーやウッドブラウン等を使い、情報量を増やしてみました。
 ガンダムアイは、ガンダムマーカーの蛍光グリーンの上からクリアーイエロー。

○ウェザリング
 当初、コピックだけで全体をウェザリングする予定でしたが、なかなか思うようなウェザリングができずに、全体をウォッシングしました。以下、詳しく書きます。
@全体をMr.スーパークリアーつや消しでトップコート。
A基本塗装の上からでもコピックは使えるので、コピックでウェザリングを書き込むが、もの足りず・・・
Bバーリンデンのドライデカールを貼りこむ。
Cエナメル塗料のフラットブラック+フラットブラウンでウォッシング。この年代のガンプラは間接がエナメル塗料に侵されやすいので、描くようにウォッシングしました。細部パーツが折れないように注意しました。ウォッシングの拭き取りは、本体は縦方向に綿棒で拭き取り、ガトリングガン・エネルギーパックは、ティッシュで叩くように拭き取りました。(ウォッシングの順番はトップコートをかける前が基本なのですが、変則的な効果を狙いました)
Dドライブラシをかけました。全体の激しい色づかいを落ち着けることが目的です。各基本色と同系色にホワイトを混色し、エッジに強く色をのせてやりました。もちろん、エナメル塗料を使用。
E最後に再びつや消しトップコートを吹いて完成です。

【あとがき】
 最初は、結構早く完成するかとも思ったのですが、いじりまくって、完成が遅れました。中途半端な状態で世に発表するより、自分の中で満足のいく状態で発表したかったからです。今回は、「完成品とは何か?」「何を持って完成とするか」というものを深く考えさせられました。
 ガトリングガンの保持、マスキングの困難さ、ガレージキットの整形等が大変でしたが、なんとか完成しました。皆さんの目にはどう映るでしょうか?

 もっと、この作品をもっと詳しく見たい方はこちらへどうぞ。
 ⇒(1)サーフェイサーによる表面処理中の画像
 ⇒(2)私がものたりないと感じたコピックウェザリング後の画像
 ⇒(3)フルハッチオープンの画像
 ⇒(4)ウェザリングの様子がよくわかる拡大画像
 ⇒(5)ビネットによるコンテスト発表状態

 最近、「MGウイングガンダムver.ka」発売の影響もあり、「ガンダムヘビーアームズver.ka」という名前がいいのでしょうが、「ガンダムヘビーアームズアーリーモデル」のほうがしっくりきます。
 こんなマイナーメカでもMG化されかねない気もします。いや、どちらかと言えば、俺完成しちゃったんだから、出て欲しいなマスターグレードで。