モデラーズサミット2 「フルレポート 百花繚乱!」

 No.101 トモレインさん[G-striker]の1/100「合掌」27位(42票)
 [コメント]
 マンダラ+四神天王

 「前モデサミにて知り合い、今は亡き友と
  震災により被害に合われた多くの方々に合掌」
 まず、大きく手書きで書かれたメッセージに目が行く。

 出品作品の中央5作品から見ていきます。
 トモレインさんは1/100マンダラガンダムで参戦。
 「神」「仏」をテーマにした作品を作られている。朱雀・玄武・白虎・青龍の四神に、それぞれ増長天・多門天・広目天・持国天の四天王をリミックスしている。

 1/100マンダラガンダム。これがアニメ「機動武闘伝Gガンダム」に登場するマンダラガンダムの本来のアニメ設定の姿。
 お話を聞くとsamlaiさんが「マンダラガンダム」を作っているのを知り、マンダラガンダムかぶりを避けるために四神を追加したというお話も伺いました。


 増長朱雀。南の守護神、増長天と朱雀がモチーフ。
 MGザクver.2.0をベースに鳳凰(フェニックス)のイメージである。
 これから見ていく4体はすべてMGザクver.2.0がベースキットである。


 多門玄武。北の守護神、多門天と玄武がモチーフ。
 玄武は人間なので、無骨なイメージなのかな。
 ねじり縄のタスキが和の雰囲気を強調している。


 広目白虎。西の守護神、広目天と白虎がモチーフ。
 肩がタイガーファングだ。

 持国青龍。東の守護神、持国天と青龍がモチーフ。
 ドラゴンのイメージということか。
 ネームプレートがザクのシールドであることが面白い。ベースの岩のように見えるのはインテリアバークのようです。私も時々使いますが、100円ショップなどでも購入できて、ちょっとした岩表現に使うことができる便利なアイテムです。


 うしろから見た際のボリューム感とバランス感もいいですね。
 胸の各部共通のレリーフなど、四体共通のアーマーは複製により製作されている。なんと初複製だそうです。

 1個作り始めたら、絶対四個作らないといけないという意味では、四神をセレクトした時点でリスクが大きいが、見事に完成させています。ここまでイメージをきちんと具体化していると「風変わりなザク」などと言うことはできず、むしろ「思想の具現化」。

 前回のモデサミ1の時に交流した友人が亡くなってしまったということも製作のキッカケとしてあったようです。死か…死んだらおわりです。
 絶望の淵に追い込まれたとしても、死んだら未来はない。いつか笑う自分に会えるかもしれない。いつか笑顔をくれる人と会えるかもしれない。
 生きている限り、命いっぱい花咲かせたい。

 なお、トモレインさんから、製作コメントをいただいているので掲載させていただきます。
■作品コンセプト
 前モデサミにて、観客として来場し知り合った友人が亡くなりました。その友人と震災にあわれた方々、気持ちだけですが少しでも安らぎを与えられたらと“マンダラガンダム”と言う作品をチョイスしました。
 製作途中にsamlaiさんのブログにて、オリジナルデザインのマンダラガンダムを制作されていると知り、急遽ザクで四天王を制作する事にしました。
 仏神的な四天王について知識がない方が多く、面白みが無いのかと考えた末、“四神(四聖獣ではない)”と方角ごとをミックスする事で個性が出せたと思います。

■マンダラガンダムについて
 マンダラガンダムはスクラッチ。頭部と胴体部分は陸戦ガンダムを芯にし、パテやプラ板で原型を留めず。腕は釣具のウキです。鐘楼部分は石粉粘土で基本形を制作し、プラ材や彫刻やモールドを制作し貼り付けました。

■ザク四天王について
 初のオリジナル設定モノを制作してみました。
 頭部と肩アーマー以外は取り外し可能。パテやジャンクパーツで鎧を制作し、初の挑戦となるシリコン複製にて制作。
 各武器や頭部飾り、肩アーマーなどは“四神”をイメージし、怪獣っぽく制作。武器など小物類は三国伝や中古トイで格安で手に入れたスポーンのフィギュアから拝借し組み合わせました。

■塗装について
 仏像の金箔や漆の剥がれを意識してみました。
 ピカピカしたウェザリングという感じで作業。
 ザク4体をまとめて塗装するのは、まるで修行のようでしたw
○胸のレリーフが透明プラパイプを加えているが、はじめから、縄タスキをかける予定であったことがわかる。イメージがハッキリしている。 ○マンダラガンダムの釣鐘は、スクラッチだが、非常にきれいに作られているのがわかる。

 参考出品の1/100ザク水中試験型と1/100ザクスナイパータイプ。
 MGザクver.2.0がベースと思われる。


 ガンダムAGEより「1/144 HG ガフラン」のカラーバリエーション。
 ドラゴン形態で展示されている。
 左右の手の平が同じ形というのが、怪しい雰囲気。