PRINCIPALITY OF ZEON PROTOTYPE CLOSE-COMBAT MOBILE SUIT
YMS-15 GYAN

製作・文 :RUN
使用キット :HGUCギャン(1999年7月発売)

 モデルグラフッィクス2003年12月号のMAX渡辺氏のコピック特集を参考にお手軽に作ってみました。簡単フィニッシュの参考にしていただければと思います。

【製 作】
 普通の樹脂系接着剤(私はタミヤセメント)できちんと接着してペーパーがけをします。これがいい加減だと合わせ目に変なスジができてしまいます。ペーパーはだいたい600番ぐらいまでかけておけばいいかと思います。

【塗 装】
@パーツ裏面の塗装
 スカートの裏面など、装甲の裏側の目立つところにラッカーのつや消しブラックを筆塗りします。パーツの透け防止とおもちゃっぽさを少しでも消すためです。

Aコピック定着のためのトップコート
 各パーツにGSIクレオスのラッカー系の「Mr.スーパークリアーつや消し」を吹き付けます。このトップコートをしないとコピックが定着せずはじかれます。

Bコピックによるウェザリング
 今回使用したのは、次のコピックです。
 すべて“コピックスケッチ”という商品です。
 ・0番 Colerless Blender(コピックをぼかすために使用)
 ・W5番 Warm Gray No.5(スカイブルー部分のシャドウ)
 ・W7番 Warm Gray No.7(パープル部分のシャドウ)
 ・E15番 Dark Suntan(縦に流れ落ちる汚れ)

 シャドウの場合は、W5、W7でエッジにコピックを塗ってから0番でぼやかします。私は叩くようにぼかしてみました。
 縦方法に流れる汚れは、E15番を使って流れる方向を意識しながら0番で輪郭をぼかしてやります。
 0番(カラーレスブレンダー)は先端がすぐに汚れますので、まめにティッシュ等に擦り付けて綺麗にしながら作業します。途中で0番がなくなったので、別売りの補充液(VARIOUS INK)で補充しました。

Cガンダムウェザリングマーカーによるウェザリング
 ガンダムサンドブラウンを直接足元に塗りつけ、綿棒で擦ってなじませました。

Dウェザリングのコート及びパステルによる仕上げ
 だいたい、「こんなもんかな・・・」と思ったところで、再びトップコートつや消しを噴きました。その後、もう一味欲しいと思い、パステルを粉にしたものを筆で擦り付けて色味を増やして完成です。

【あとがき】
 オリジナルのコピックは300色以上あります。買う時に迷うのですが、“コピックスケッチ”という商品が先端が筆ペンのようになっているのでこの技法に適しています。私はアニメイトというアニメショップで買いました。
 コピックは画材屋さんで発売されていたものですが、最近、MAX渡辺氏が「コピックモデラー」という商品を模型店に流通させてくれたので、こちらを使っても同様な効果が得られます。

 この作品は、うちの次女(6か月)がとなりでゴロゴロ転がっている脇でウェザリングをしましたので、本当にお手軽作品です。また、作業途中で長女(2歳)がコピックで、このギャンにグイグイと色を塗りつけたのですが、薬局で売っている「無水エタノール」を綿棒につけて落とせば簡単に落ちました。もちろんカラーレスブレンダーで落とす事もできたと思いますが、無水エタノールのほうがコピックは色がきれいに剥がせました。逆に言うとカラーレスブレンダーがあるからこそ、この“成形色の上でぼかす”ことができるとも言えます。

 お手軽ではありますが、「絵心(えごころ)」のある人がやれば私よりかっこいい作品が作れることかと思います。ものは試しに挑戦してみてはいかがでしょう。
 (2006.12.30 UP RUN)