第11回イエローサブマリン千葉店ホビーコンテストを終えて




 第11回イエサブコンの結果発表です。
 今回は、店員さんが、データをうっかり消してしまったので、
 結果発表で点数がわかったのは入賞者だけでした。

○ガンプラ大型部門
 ・大賞 「No Name War」(タケト) 24票
 ・入賞 イフリート改ぷろと?(GPM切り込み隊長) 22票
 ・入賞 F2ザク アス機(RUN) 22票
 ・入賞 PGリエールストライクガンダム(平徹夫) 22票
 大賞はタケトさん!おめでとうございます!F2ザク、ジム改、ボールver.kaを3体使った力作。タケト節炸裂で、いや、これには勝てねぇ。裏話がありまして、「F2ザク」で1作品、「ジム改、ボールver.ka」で1作品の2作品で出そうかどうか迷ったそうです。ザクとジム・ボールのトーンがかなり違うが撮影するまで気がつかなかったなぁ。
 切り込み隊長のイフリート改プロトは、イラストレーターのYANASEさんの描いたイフリートをMGF2ザクベースで製作。過去の大賞受賞者ということでかなり厳しい眼があったのではないかと思います。また、イフリートという機体を知らない者もいたようで、そこもマイナス要因の一つになった可能性もありました。僕的には金曜日の夜にサフもふいてない全然作りかけだったのに金曜日には出品していたというのがすごい。間に合わすための作りかけ感は見受けられましたが、王者の風格は持っていました。
 私の作品も入賞。F2ザク(アス機)は灰汁(アク)のつよい作風からか、ウエザリングの好きな人とかにうけていたようです。タケトさんの彼女もいいと言っていたという話を聞きました。実験的な作品だったので、15票くらいが目標だったのですが、入賞ということでうれしいです。オレは新しい作風だと思ったのですが、みんなからは「全然RUNさんの作風じゃないですか」と言われた。
 平徹夫さんのPGエールストライク。ガン王東京大会のレポートでは「PGストライクはコンテスト向きじゃない」という話をしたキットですが、街コンではやはり破壊力があります。大きさもさることながら、全身のデカールワークが眼を引きました。
 参考ですが、前回の大型部門の大賞は30票、入賞ラインは21票でした。

○ガンプラ小型部門
 ・大賞 THE−O(ケイティ) 36票
 ・入賞 MARASAI (HALL) 31票
 ・入賞 RMS−141ゼクアイン (中島健太) 29票
 ・入賞  「SWORD IMPULSE」(まさろす) 26票
 大賞は、ケイティのTHE−O。もともとの使用キットが一回り大きいというのもあったのですが、モデグラの東海村原八さんの作品を模したということですが、「作例超えてる」との声が続発。
 HALLさんのマラサイはTHE−Oのとなりにあって、2体が異様な雰囲気を出していました。HALLさんは感じとしてはtakayo4さんのように機械で作ったような精度を出せる人で、ガン王など大きな大会でも勝てる男だと私は思っていますが、ガンプラよりボトムズな男でガンプラ作品の出撃はそんなに多くはないようです。
 中島健太さんのゼクアインも順当に入賞。これもかなりよい作品でしたが、大賞まで一歩およばず。イエサブコンではかなり常連でいつもよい作品を持ってきています。
 まさろすさんのソードインパルスはスマートに改造されていて、ベースにM1アストレイの半身モデルをあしらうなど、コンテストということを意識された作りこみを感じました。
 小型部門、前回の大賞は28票、入賞ラインは23票でしたので、ボーダーラインはかなり上がってます。超絶作品が軒(ノキ)を削る激しい戦いとなりました。

○ノンジャンル部門
 ・大賞 スコープドックリーマンカスタム(斉藤誠) 23票
 ・入賞 鬼太郎(ケイティ) 20票
 ・入賞 ロンギヌスの槍(ら教) 20票
 大賞のスコープドックリーマンカスタムは、いつもだったらHALLさんあたりが作ってくるところですが、今回は斉藤さんという方でした。
 ケイティさんの鬼太郎はスカルピーからのスクラッチ。鬼太郎、ぬりかべなど、生き生きと表情豊かに作られており。すばらしい!あ〜、写真まだ撮ってないので、置いておいてね、イエサブに!私としては、これが心のノンジャンルの1位。うちの妻も「鬼太郎がよかったよ〜」と言っていました。スクラッチかキットベースなのか判断が付かなかった人が多かったのではないかと思います。コメントに書いていれば・・・。ケイティさんの造形力、塗装力の奥の深さを感じました。
 ら教くんの「ロンギヌスの槍」は、ガレージキット。塗装やデカールワークなどかなり勉強されており、すばらしいフィニッシュワークです。展示してあったポジションがちょっと悪かったかなと思います。

○スケール部門
 ・大賞 スバルインプレッサWRC2004(藤田誠治) 24票
 ・入賞 邪虎丸(須ノ内務) 16票
 イエサブ千葉では夏コンのみスケール部門があります。
 スケール部門に戦車とかで参加してみたいなぁ。

○特別賞
 ・店長特別賞 MG陸戦型ガンダム(ギョ) 15票
 ・スタッフ賞 HONDA5800RSC 15票
 ギョさんの陸ガンは、千葉軍団の中では、「これで15票かきついな」という声があった。もっと入賞にからんで来るかなと思った人も多かったようです。作風としてはデカールワークとメタルビーズ、きれい系の陸ガンで、オレの陸ガンのイメージとは違うのですがいい作品でした。

【後 記】

■サークル単位で出したのは千葉軍団のF2ザク。
 毎回毎回サークル単位で出すのはやはりきついようで、今回はGPMもG2000もサークル単位での出品はありませんでした。そんな中、千葉軍団は半年前から企画していたMGF2ザクコンペを行いました。

■出品数は減少傾向にはどめかからず
 出品数は119作品(9回)>82作品(10回)>73作品(11回大会)と減少傾向にはどめがかからない。今回はスケール部門があったのに残念です。
 大型38作品から28作品、小型26作品から21作品、ノンジャンル18作品から17作品。それぞれ減少。
 ガンプラコンテストはイエサブに限らずオラザクやガン王でも激しく減少傾向にあります。これは、ガンプラ世代が30代中盤に差し掛かり、社会的なポジションが重くなってきたり、家族を持つようになってきたりという状況で、ガンプラ戦線から離脱するものが出てきたからです。残念ではありますが、そういう傾向があるというのは肌で感じます。coji-cojiさんもついに出品してなかたったし。
 逆にいうと、コンテストに入賞しやすくなってるんですよ。うまい人がやめても戦い続ければいい、まっ、勝ち負けの問題じゃないんだけどね。最後まで立ってた人が勝利者かもよ。

■私が気になった作品
 全作品いろいろ思うことはあるんですが、いくつかピックアップ。票数はなし。
・カプリチョのF2ザク(ガデム機)
 (トップ小隊の隊長機を作ってもらう予定だったのですが、ガデム機になっていてビックリ。ガデム機としてみれば造形力を感じた。今後の作品展開に注目したい。)
・五味慶さんの「SUPERIOUR FIREPOWER」
 (精度の高いミリタリーチックな作品。ドライブラシをきかせるともっと「貼り系」のディティールアップが目立ったのではないかと思いました)
・カズさんのガンダム5体
 (ver1.5、カトガンなど、過去のMGガンダムを5体作り上げた力作)
・telさんのルナマリア専用ザクウォーリア
 (オルトロスと対艦刀を装備、デカールワークなどもよかった)
・G2000スズキさんの百式メガバズーカランチャー
 (「細いスジ彫りが売り」で、なんか、そこにすごいこだわりがあって、うけた〜)

■今回思ったことetc.

○参加者が減ったのは残念。趣味を続けていけるのは私の場合は、家族の協力が非常に大きい。模型を作らなくなった人は模型を嫌いになったわけではなく、模型を作る時間的な余裕や作業空間がなくなってきていることが原因だと思います。そういう環境作りも模型制作に大事なことだったりします。

○千葉軍団ではワンメイクのコンテストとしてF2ザクコンペをやったのですが、ワンメイクのコンテストは面白いね〜。同じプラモデルを使っているのに、作り手によってこんなに違うものになっちゃうなんて。今後F2ザクコーナーとしてどんどん紹介していくのでお楽しみに。オレももっとF2ザク作りたいよ、今まで食わず嫌いだったんだな。

○ノーマル、ストレート組みで塗装勝負、という人も多いのですが、やはり模型“コンテスト”ということであれば、何かプラスアルファが欲しいと思いました。自分で楽しむ分にはいいのですが、人に見せるということを意識すると、あとちょっと何か付け加えるとよくなる、という作品が多いように感じました。展示形式の模型コンテストはある種の“ショー”ですから「見る人を楽しませる」という視点があってもいいのではないかと。ホラ、野球選手でも、新庄選手みたいに勝ち負けだけでなくお客を楽しませるみたいなところって、ワクワクするじゃない?

○次は冬のイエサブコンですね、2月の開催と聞いています。
 もう12回目のコンテスト、イエサブコンとしては6年目のコンテスト。
 また、多くのモデラーと競い合えるのを楽しみにしています。
 まず、戦場に帰ってこい、友よ。戦おうぜ。
 そしてワクワクし、胸躍るような作品を見せてくれ。

 (2005.09.03UP) [RUN]