百鬼夜行で思ったこと(その2)

■「百鬼夜行」とは、
 普段モニター上でしか見れない作品を生で見たい!との有志の発案により、web上のモデラーで百体を目標にコンテスト形式の展示会を開催を企画。
 ということであった。私も企画立ち上げ当初から声をかけられていて、「これはすごいことになりそうだ」ということは感じていた。

 で、実際どうだったかというと、「すごかった。」
 何がすごいかというと参加メンバーがすごかった。いろんなコンペで賞をとるようなモデラーが多数集まったのだ。上位入賞者の顔ぶれを見ると
   1位 No.016 takayo4
    2位 No.115 拳王
    3位 No.025 G2000しょうい
    4位 No.060 ポコペン
    5位 No.023 G2000珍
    6位 No.074 GPM濱薫
    7位 No.002 G2000ひろきち
    8位 No.058 FREE DOM米津
    9位 No.070 王子
  10位 No.007 かいん
  10位 No.097 blacksmurfs
 プロも含めて、実力者ぞろい。
 これ以降もネット上の名物モデラーが多数登場している。

■生のほうがいいに決まってるジャン
 「ネット上でしか見られない作品を生で見る」ということについては、「生のほうがよかった」です。ネット上の画像は、解像度が落としてあったり、照明やカメラの関係で色が実物と感じが違っていたり、実物に比べると落ちるよ、やっぱり。ネットの画像見て作品見た気になってたら駄目だと思った。
 わかりやすく言えば、好きな女の子の写真が30cm前にあるのと、好きな女の子が30cm前にいる違いです。その違いはあまりにも大きい

■「すでに発表した作品OK」というルール
 このコンペでもっとも私が注目しているのは「すでに発表した作品OK」ということだ。オラザクでもガン王でも地方コンペでも、なんでもOK。これは主催者側は棄権をさせない、しない方策の一つとして打ち出したのだが、解釈によっては「今までで一番いいやつ持って来い」ということになる。当然いい作品がたくさん集まることになる。
 ヨーロッパ最大の模型コンテスト「ユーロミリテール」も、すでに発表した作品OKと同様なルールであるが、実際は各モデラーは知恵をしぼったアイディアあふれる新作を持ち込み、世界中の人が集まる素晴らしいコンテストへの成長している。私は百鬼夜行がそういうコンテストのきっかけになるのではと期待してます。

■雑誌やメディアにとらわれないモデラー同士の企画
 これだけ大きな企画にもかかわらず、ホビージャパンや電撃ホビーマガジンなどというメディアにまったく頼らずこの大会は開催された。
 以前、アーマーモデリング編集長の土居雅弘さんが、何年か前に「いつか模型誌やメディアにとらわれない者たちが社会的な力を持ちはじめ、自発的に大きなコンテストができればいい」と言ったような話をしていた。彼が言ったのはAFV系の模型の話であるが。土居さんによれば、そのコンテストは「大きな会場でそれぞれの家族も含めてコンテストが楽しめ世界中の人が集まる」というものであった。
 今のガンプラ世代は30代前後が中心で社会的な地位を持ち、家族を持ち始める年代であり、そういう者たちが力を発揮すればさらに大きな大会になる可能性はあると思う。

 ガンプラという趣味はなかなか一般人には理解されにくいかもしれないが、僕にとっては、アイディアとアイディア、技量と技量をぶつける趣味で、こんなに楽しいことはない。
 今回は限られたものが参加、一般来場者も限られていたが、今後はさらにオープンになればよいと思いました。