スリッパの行方

 何故か私のスリッパがいつも行方不明。
 家族に捜索願いを出すも誰も知らないと。
 「あれってスゴク履きやすいんだよなぁ・・・」
 タオル地でまるでどっかのホテルにおいてあるようなスリッパ、
 薄いのに温か、やっぱり履きたい。
 そんな広い家じゃないけど捜しまわった。

 おかしいなぁ、いっていない部屋の前に脱ぎ捨ててある。
 どうも母が自分のより履きやすいとはいてしまっているらしい。
 まったく困ったものだ。「ちゃんと自分の履いてよ。」・・・口癖になっている。
 いやー、よっぽど履きやすいのか。その後も頻繁に行方不明になってしまう。
 「もういい加減私のスリッパ履かないでよ〜!」と叫びそう。
 よーく見るとマタマタ母が履いている・・・。
 全く半分あきれて母から取りかえすと母は自分のスリッパへ・・・と、スリッパがない!

 洗面所で陽気に歯磨きをしているダンナ。
 つつつーっと足元を見ると、なっなんと母のスリッパを履いているー。
 しかも、足が大きすぎて、踵(カカト)ははみ出して幅広だからつま先しかスリッパに入ってない!ちゃんと履けてなーい!
 今回の犯人は、もとを正せばダンナであったのだ。
 何でまた足のサイズに合わないスリッパを無理矢理履いているのか?
 変な感じとか小さいなぁとか思わなかったのかなぁ。なんて。
 色々考えて見ても理解不能だ。

 ご機嫌なダンナに「スリッパ違うよ。」と声をかけるとダンナは下を向き「あっ、ホントだ。まちがっちゃった。」と驚いている。ちょっとぉー、驚くのはこっちよー。履いた感触で直視しなくてもわかるでしょーうがー。ホントにオトボケちゃん。
 まぁまぁ、こんなものはカワイイ、とちょっぴり笑ったりして。
 しかし、スリッパって、そっちこっちにあったり行ったりして。うちだけかしら?

 よくトイレのドアの前にご主人を待っているようにそろって置かれている。
 ・・・がトイレはもぬけの殻。
 入る前に脱いで、出る時忘れて出ていってしまうご主人様をいつまでも待っている感じ。
 まったくちゃんと最後まで履いて。
 うちの家族はホントにオトボケちゃんなんだから。         

 だから、いつもスリッパがあちこちに存在しちゃう。
 また、きちんとスリッパ入れに片付けてしまうと、「俺のスリッパがない。」と捜しまわる。
 あーやっぱりあっちこっちに存在したほうが我が家はいいのか、なんて変に納得したりして。

 そういえば、叔父が我が家に来た時も、もともと玄関からスリッパを履かずに入ってきたのに、彼がトイレに入った後、何故かスリッパが部屋の前に1足多く出ている。
 アレ?よーく見ると・・・・・。あっ、トイレのスリッパ履いて出てきちゃってる!
 もう、どうなってんの?みんな。
 スリッパにもっと責任もとーよ。
 スリッパの行方が気になるのは私だけかしら?