RUN NOTE
第4回 「ももクロ秋の桃神祭2026 in 長生村」
~ももいろクローバーZと親子モノノフの話~

 第4回ランノート。
 今回は、2026年10月に長生村にやってきた、ももいろクローバーZのお話です。

■桃神祭2016 ~鬼ヶ島~
 話は2016年にさかのぼります。
 私の長女はガチのモノノフ(ももいろクローバーZのファンの呼称)です。小さなころから、ももクロが好きで、DVDを買ったりテレビ番組を録画して一生懸命見ていました。当時の私にはアイドルを応援する習慣がなかったので、「ふ~ん」という感じでその様子を眺めていました。

 そんな長女が中学生の時に、「ももいろクローバーZのコンサートに行きたい」と言い出しました。
 それは2016年8月14日に日産スタジアムで開催された『桃神祭2016 ~鬼ヶ島~』のことです。終了時間が遅くなり帰宅が難しくなるため、私に同行してほしいというものでした。開演が17時で、終わったのは21時を過ぎていたと思います。
 長女は、ももいろクローバーZがいかにさまざまな世代の老若男女に愛され、元気をもらえる存在か、当時私に力説してくれました。車で日産スタジアムまで長女を乗せ、にわか勉強で覚えたももクロの歌を一緒に歌ったのがなつかしい思い出です。

 この2016年の「桃神祭」を最後にももクロちゃんたちは同イベントを開催していませんでした。なお「桃神祭」とは、お神輿や和楽器、お祭りムードを詰め込んだ最大級の野外イベントのことです。邪気を払い、平和な世界を歌で取り戻すというコンセプトがあります。

【セットリスト】
1 マホロバケーション
2 勝手に君に
3 武陵桃源なかよし物語
4 ワニとシャンプー
5 DNA狂詩曲
6 サボテンとリボン
7 カントリーローズ -時の旅人-
8 ゴリラパンチ
9 WE ARE BORN
10 イマジネーション
11 労働讃歌
12 ROCK THE BOAT
13 JUMP!!!!!
14 モノクロデッサン
15 デモンストレーション
16 ココ☆ナツ
17 Hanabi
18 Guns N' Diamond
19 サラバ、愛しき悲しみたちよ
< アンコール >
20 ザ・ゴールデン・ヒストリー
21 ニッポン笑顔百景
22 仏桑花
23 行くぜっ! 怪盗少女
24 キミノアト

 この時はグリーンの有安杏果さんがいて、「ゴリラパンチ」などはかなりパワフルな曲だなと感じていました。また、「労働讃歌」は労働者をたたえる歌で、当時仕事も忙しかった私にはとても心に染みました。ちなみに、ももいろクローバーZの「Z」は水木一郎さんが叫ぶZ(ズェ~ット!)が元になっているので、そのあたりは私もなじみ深いです。
 長女は、この時が初めてのももクロのコンサートで、歌いだしのオーバーチェアの時に涙を流して喜んでいました。きれいな涙はいいな、と思ったのが当時の懐かしい記憶です。
 ちなみに長女はバリバリの玉井詩織さん推しで、推し色は「黄色」です。「パパは何推しにする?」と聞かれましたがよく分からず、この時は「パパは箱推しね」と言われ、戸惑いつつも案内されるがまま参加したコンサートでした。


■ももいろクローバーZ 2018 OPENING ~新しい青空へ~

 次にももクロのコンサートに私が行ったのは、2018年の有安杏果さんの卒業コンサートです。グループとしては新しい旅立ちという体裁をとっていましたが、ももクロの曲を聴くうちに有安さんのパワフルボイスが好きになっていた私は、どちらかというと「緑推し」でした。

 余談ですが、私は『マクロスΔ(デルタ)』に登場するワルキューレも好きなのですが、中でも特に好きなのはJUNNAさんの歌声です。彼女は美雲・ギンヌメールの歌唱パートを担当していましたが、コンサートでも圧倒的な存在感を放っていました。

 さて話を戻すと、有安さんが引退することに私はすごく不安を感じていました。他の4人とは声の質が異なり、彼女が抜けた穴は大きいと思っていたからです。しかし結果的には、残った4人(百田夏菜子さん・赤、玉井詩織さん・黄、佐々木彩夏さん・ピンク、高城れにさん・紫)で「クローバー」になったという演出がコンサートの最後にあり、新しい旅立ちとして表現されていました。

 幕張メッセは我が家からも行きやすかったので、長女と二人で参加しました。幕張メッセの9~11ホールぶち抜きで、入場の列に並ぶのも大変で、ステージがなかなか遠かった記憶があります。それでも、緑推しとして有安さんの最後の雄姿を見届けられたことと、これからのももクロはどうなるのだろうという不安が入り交じった引退ライブでした。

【セットリスト】
1 overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
2 Z伝説 ~終わりなき革命~
3 未来へススメ!
4 ゴリラパンチ
5 仮想ディストピア
6 白い風
7 行く春来る春
8 ツヨクツヨク
9 words of the mind ~brandnew journey~
10 BLAST!
11 DECORATION
12 行くぜっ! 怪盗少女
13 灰とダイヤモンド
14 走れ!
15 モノクロデッサン
< アンコール / サプライズ >
16 新しい青空へ(※4人から有安さんへ贈られた楽曲)
17 あの空へ向かって

 そして、このライブを最後に、私は長女からライブに誘ってもらうことがなくなりました。長女は同じ学校にモノノフの友だちを見つけ、その仲間たちと一緒にライブに行くようになったのです。少し寂しさもありつつ、娘は自分の世界ができているのだなと感じた出来事でした。

■ももクロ秋の桃神祭2026

 ももクロが長生村にやってくる――。かなり早い段階で、我が家族はその情報を耳にしました。長生村の尼が台総合公園で10月17日と18日にライブをするというのです。
 「あんなところでライブができるのか?」というのが私の最初の感想でした。というのも、この会場は、私が娘たちを連れてよく遊びに行っていた場所だからです。休日は三人の姉妹と公園の小山で段ボールをおしりの下に敷いてすべったり、正月には凧揚げをしたりして遊んだ、なじみ深い公園なのです。

 とにかくチケットを確保しようということになり、日程の都合上、17日には妻と次女が、18日には長女と私が見に行くことになりました。チケットの予約は問題なく取れましたが、心配だったのは駐車場です。もっとも、この問題も「最悪の場合は家から歩いていけばいいか」と思える距離でしたし、多くのモノノフの皆さんは茂原駅から歩いて会場に向かっていました(実際には長女の知人宅に車を停めさせていただきました)。

 当日、長女と「こんなところにももクロちゃんたちが来てくれたんだね」と話しつつ、いつもの見慣れた景色が、ももクロ一色に染まっている光景がとても面白かったです。

 2日間合計で3万6000人のモノノフが長生村に集まり、長生村の人口(約1万3000人)を大きく超える人々で賑わいました。その経済効果は計り知れません。

 これもひとえに、地元・長生村役場の皆さんをはじめとする多くのスタッフの方々の並々ならぬご尽力があってこそだと思います。あんな何もない原っぱに、あれだけの素晴らしい会場を作り上げたのですから。

 ちなみに、妻と次女が参加した初日は後方の席で、妻は「会場が全然見えなかった」と少しぶーたれて帰ってきました。こういう野外の平場ライブでは仕方のないことですが、妻はもともと足を痛めていて長時間立つのがしんどかったのもあるようです。まぁ、いろいろありますよね。

【セットリスト】
■ 1日目:10月17日(土) ~鬼になった桃神様~
1 overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
2 デモンストレーション
3 カントリーローズ -時の旅人-
4 PUSH.
5 仮想ディストピア
6 会心の一劇
7 ロマンティックこんがらがってる
8 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
9 Brand New Day.
10 Acceleration. (神輿タイム・長生音頭)
11 Believe.
12 いつか君が
13 行くぜっ! 怪盗少女 -ZZ ver.-
14 走れ! -ZZ ver.-
15 青春賦
16 ムネモシュネ
17 無 我 夢 中
18 D'の純情
19 idola.
< アンコール >
20 BIRTH ? BIRTH.
21 バイバイでさようなら

■ 2日目:10月18日(日) ~祀れ、われらの偶像~
1 overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
2桃照桃神
3 WE ARE BORN
4 Believe.
5 仮想ディストピア
6 会心の一劇
7 ロマンティックこんがらがってる
8 猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」
9 Brand New Day.
10 可視光線
11 PUSH.
12 いつか君が
13 誓い未来
14 走れ! -ZZ ver.-
15 青春賦
16 イマジネーション
17 無 我 夢 中
18 momo.
19 桃色空
< アンコール >
20 ザ・ゴールデンヒストリー
21 ももクロの令和ニッポン万歳!
22 追憶のファンファーレ(逆境のファンファーレ)

 このうち、「無 我 夢 中」はガンダムアーケードカードゲーム『機動戦士ガンダム アーセナルコマンダー ver.β』のテーマソングで、ガンダム好きの私も知っている曲だったので特に印象深かったです。
 また「会心の一劇」は、TVアニメ『炎の闘球女 ドッジ弾子』のオープニング主題歌であり、こちらも非常にノリがよくて盛り上がりました。

 コンサートは15時からはまりましたが、夕暮れ時には空が美しい桃色に染まり、ライトアップがきらびやかに輝く夜の演出がとても素敵でした。
 妻が言っていた「見えない」という問題についても、途中でももクロちゃんたちが車に乗って後方のほうまで来てくれ、「みんな見える~?」と声をかけてくれていました。きっと初日に妻がスタッフに伝えた声がどこかで反映されたのではないかと、内心思っていました。

■終演
 コンサートが終わったあと、長女がももクロ仲間の友人たちと会うというので会場の外で待ち合わせをしました。長女から昔話としてよく聞いていた名前の友人たちと合流し、楽しそうにワイワイしている様子がなんともほほえましかったです。

 それぞれが同級生や先輩後輩という間柄ですが、今は社会人としてそれぞれの道やステージに立ちながらも、こうしてももクロを通じてつながっている姿がとても素敵でした。

 全員が地元ということもあり、帰り道は皆で自宅近くまで徒歩でワイワイと移動したのも、にぎやかで楽しい思い出となりました。

 さまざまな年代、さまざまな地域で活躍し、幅広い層に愛され続けるももクロちゃんたち。やっぱりいいなと感じさせられる、長生村の特別な夜でした。

(2026/10/24 RUN)