超巨大モビルアーマー
MSX-009 サイコガンダム

製作・文 :HIDE−O
使用キット :1/144HGUCサイコガンダム
第12回イエローサブマリン千葉店ホビーコンテストガンプラ大型部門3位

【はじめに】
 この作品は初めてイエサブコンテストで賞を取った思い出深い作品、なので長文にしますので覚悟めされい。

  2005年夏コンも終わり千葉軍団では冬コンに向けてお題を何にするかで盛り上がっていた。テーマは映画公開記念ということでHGUCでZガンダムに登場したMSを作ろうということになった。
 このとき私は傷心であった。なぜなら夏コンのノンジャンル部門に出品した私の自信作「地球防衛軍艦隊」が完膚なきまでに全艦撃沈(入賞にまったく届かず)していたからだ。私は宇宙戦艦ヤマトの地球防衛軍艦隊にゾッコンLOVEなので思い入ればっちりで作っていたのにである。しかも入賞作品達はどれも文句を言わせない完成度で私自信が投票した作品達であった。なので心から完敗だなと思ったのである。このとき初めて入賞するにはどうしたらいいのか少し考えようという気持ちが芽生えたのである。

 んでお題だが、不人気なのか大きくて作りづらいからなのかサイコガンダムだけが誰が作るか決まらなかった。誰かが飲みながら言った。多分おっちゃーだったような気もするがRUNちゃんだったような気もする。
 誰か「でもHGUCだから小型部門でしょー。サイコガンダムならインパクトだけで入賞決まりだよね」 HIDE−O「やらせていただきます」前から作ってみたい気持ちもあったので好都合だった。

【仮組】
 そもそもサイコガンダムはMSというよりもジャイアントロボ系デザインで格好悪い。しかも仮組してみるとやっぱり格好悪い。なにか良い作例はないかとネット検索するも簡単フィニッシュのサイコしかHITせず(05年当時)。
 1.胴体太い
 2.顔が格好悪い
 3.足長すぎ
 4.大きすぎて面の情報量が少なすぎる(おもちゃっぽい)
 これが仮組した印象でした。

【製作】
○頭部
 顔がヘルメット部と一体成型でモールドも甘い。
  @ディティールアップパーツと置き換えるべく額のモールドを削る。
  A顔部分を切り離し、接着面を調整して目つきを悪く
  B顔下半分を切り離し、馬面解消
  Cダクト部は全て開口 以上の4点で見違えるほど格好良くなります。
○胴体 ちょうどこのころ電撃ホビーマガジン12月号に小林和史氏の素晴らしい作例が掲載された。これを見た瞬間RUNちゃん風に言うとビビビっときました。そこでこれをパクリ・・じゃなくてオマージュしようと即決。とにかく太い胴体を細くすることです。しかもサイコガンダムはプラが厚くて作業しづらい。そこでホットナイフをわざわざ買って作業にあたりました。 胴体も一体成型になっているので各パーツを分割しつつウエストラインを調整します。 各パーツを分割することで、メカとしての実感もわくのでお勧め工作です。
○腹の3連メガ粒子砲は、全面的に作り直し。メガ粒子の外フレームは、HGUCアレックスのチョバムアーマー腕部分を加工。ほとんど調整しなくてもサイズ的にぴったりです。
○肩のバインダーは短いので大幅に延長。
○足の長さはスカート前部を延長することで相対的に短く見せることに。
○腕・足その他 ほとんどそのまま。ただしエバーグリーンの細切りプラ版やコトブキヤの ディティールアップパーツをあちこちに貼り付けて情報量を増やしている。

【塗装】
 小林氏の作例のように巨大な鉄の城っぽくしたかったのでパールパウダーを多用 します。
 ニュートラルグレー:ブラックを1:1。そこへホワイトブルーのパウダーをこれでもかってほど大量い投入。すると黒く光る中に青味が出た良い感じになります。名づけてブラックブルーパール。 これをエアブラシの圧を高くして一気に吹きます。面中心にはよりグレーよりに振ったブラックブルーパールを吹きました。
 金色はスーパーメタリックのゴールド。
 そしてクロームシルバーでウッソー!というほどドライブラシ。 はみ出しなどのやりすぎは気にせずバンバンドライブラシ。
 最後に取っておいたブラックブルーパールを薄くして吹いて、はみ出した所ややりすぎた部分を修正します。

【後日談&感想】
 完成した瞬間自分でもホレボレする格好良いサイコガンダムになったと思いました。 しかも変形機能もちゃんと生かしてあるのです!塗装がはがれるので変形させませんでしたが。そしてイエサブに出品したのですが・・・
 私「HGUCサイコなんですけど、HGUCなので小型部門ですよね。(わくわく。インパクトインパクト)」
 店員「レギュレーション見なされ」
 そこには・・「デンドロビウムなど大型のものは大型部門」
 結局HGUCサイコガンダムは大型部門になってしまった。
 まさに「謀ったな!RUN!!」である。
 しかし、結果としてギリギリ4位で入賞した。
 大型部門とはいえ、サイコガンダムはその中でも群を抜いて大きかったのである。
  しかしそんな記念すべきサイコガンダムだが、今手元にない。この直後に引越をしたのだがその際に行方不明になってしまったのだ。
 次回、「消えたサイコガンダム。プラモコンテスト殺人事件〜名探偵RUNの大冒険〜」 お楽しみに(うそです。でもサイコがなくなったのは本当)
 [HIDE−O]



■う〜む、でかい。 ちょっと、KOBA.さんの作品をお借りして並べてみました。


■千葉軍団みんなでZガンダムの機体を割り振ったときに、「なんでもいい」というHIDE−Oさんに、このサイコガンダムをやってもらうことにしました。 塗装面積も多く、なかなか製作は大変だったと思うのですが、ウエザリングもきまって、かっこよく仕上げてくれました。塗装は電撃ホビーマガジンの小林さんの作例を参考にされたそうです。 イエサブコンの場合、144スケールは基本的にみんな小型部門になるので、「小型部門ならインパクトあって有利だよ(笑)」と言っていたら、大型部門にいれられてしまい、それでも入賞していました。とにかく迫力大でした。
  [RUN] (2006.05.01 UP)

■HIDE−Oさんから製作記事をいただいたので追加しました。そういえば、先日の2008冬のワンフェスで私は小林和史さんと直接お話をしました。話をしたのは小林誠さんの特集号の時のサイコガンダムのお話でした(笑)。
 そういえば、小林さんのHGUCサイコガンダムはよかった〜。ドライブラシを基本塗装で挟み込む、という手法がすごくよかったですよね〜。こんどやってみお!
 [RUN] (2008.03.22 UP)