GN-002 GUNDAM DYNAMES

製作・文 :RUN
使用キット :1/144 HG ガンダムデュナメス
第18回イエローサブマリン千葉店ホビーコンテスト ガンプラ小型部門銅賞

■狙い撃つぜ!
 このデュナメスは、HP「WIND FALL」の柳瀬敬之さんがデザインしたモビルスーツということで感慨深いものがあります。柳瀬さんが同人誌を出していたころからファンで、こうしてプロのメカデザイナーとして活躍し、そのモビルスーツをつくれるなんて・・・うっ、うれしいです。

 今回のテーマは
(1)1/100スケールのディティールの取り込み
 せっかく柳瀬さんが、ディティールを追加した100分の1キット用の画稿があるのですから、参考にさせていただきました。100分の1作例も多いに参考にしました。
(2)水性塗料やエナメル塗料を上手に使う
 今まであまり利用してこなかった水性塗料やエナメル塗料を上手に使って、塗りわけをがんばりました。

■工作
 アンテナを頭頂部から、フェイスを下側から塗装後にはめ込めるようにアトハメ加工。腕もヒジ部分をアトハメ加工。あとは、ディティール工作を楽しみました、わかりにくい細かい工作の積み重ねです。
 可動範囲の拡大、プロポーションの変更も全く行っていません。特に時間をかけたのは、塗膜と可動のクリアランスを考えながらの削りこみです、ここが、塗装派にとっては、面倒なところだと思います。
 スジ彫りの彫りなおし・追加は、BMCタガネ(超硬タガネ)が大活躍しました。フェイスのクマドリなどは0.15mmタガネで彫りました。他は0.2mmタガネを使いました。
 はさみこみのある上腕や腰の合わせ目は、アトハメ加工して強度が落ちることが嫌だったので、組み上げながら塗装しました。

■塗装
 瓶入りサーフェイサー1200番を希釈し、エアブラシで噴き、キズやヒケは溶きパテで丁寧に埋めました。全体がきれいなグレーになるまでその繰り返し。私は320番〜400番のペーパーで整形し、最終的には600番程度のペーパーで仕上げています。

グレーとグリーン以外は下地色としてEXホワイトを噴いてから塗装しました。
白:EX-ホワイト(ガイアノーツ)
緑:GX6モウリーグリーン(クレオス)→ガンダムカラーグリーン4(クレオス)でグラデ
オレンジ:橙オレンジ(ガイアノーツ)
グレー:ガンダムカラー・エクストラダークグレー(クレオス)
薄紫:パープルヴァイオレット(ガイアノーツ)+スカイブルー(クレオス)+ホワイト
イエロー:キアライエロー(クレオス)+ホワイト
GNドライブのまわりのグレー:H68 RLM74ダークグレー(クレオス 水性)
細かいグレー部はエナメル塗料のライトグレーで塗り分け。

 この後、全体をEX-クリアー(ガイアノーツ)でコートしてからエナメル塗料で墨入れをしました。エナメル塗料の上に墨入れをすることも、クリアーでコートすれば大丈夫。今回はこの技を有効に活用しました。

■仕上げ
 ガンダムデカール、サテライトコーションデカール等を貼り、仕上げで、EX-フラットクリアー(ガイアノーツ)をコートして完成。小さなデカールを探すようにして貼ってみました。

 →製作途中の写真

 GNフルシールドを展開するとウイングのように見え、スケールのわりにはボリューム感があります。当然パーツ数も1/144HGとしては多いです。

 なんちゃってGNピストルは、コトブキヤのオプションウエポンです。手首の穴にあわせて軸を太くしただけです。
 千葉軍団のHIDE−Oさんから「あえて苦言をすれば、ピストルに愛がない」といわれました。「全身にわたってくまなく色々工夫があるにもかかわらず、ピストルに何の工夫もない」と・・・おっしゃるとおりです(汗)

 GNビームサーベルは、1/144HGエクシアのもの。
 ホワイトを塗装してから、蛍光ピンクで刃の部分を塗装しました。

 胸の黄色いダクトにモールドが入っていますが、これは黄色に塗装したモールド入りプラ板をオレンジパーツにはめ込んでいます。

 GNフルシールドで全面を覆った状態。スマートの印象から一転して堅牢な印象です。

 コーションデカールはサテライト以外にも、ガンダムデカールの小さめのものを選んで使いました。いいサイズがないんですよね、なかなか。この話を百太郎さんにしたら、コーションデカールの細かいものを刷っていただきました。この作品作る時にあったらな〜。

 グリーンは「GX6 モウリーグリーン(クレオス)」から「ガンダムカラー・グリーン4(クレオス)」でグラデーションをかけました。モウリーグリーンが隠ぺい力が高いのと、グリーン4が何も混ぜなくても良い色なのを利用しました。

 GNフルシールドをとって、GNシールド1枚のみ装備、この状態でもスタイリッシュでかっこいい。プロポーションの変更も間接の加工もしていませんので、本当にいいキットです。

 塗りわけがんばったけど、1/100スケールで作っても手間はかわらなそう・・・

 後ろ姿。ソレスタルビーイングのモビルスーツ独特のGNドライブとバーニアの形状が印象的です。
 バーニアの中のグレーは、バーニア全体をグレーで塗ってから、グレー部をマスキングして塗装しました。

 ライフルについているクリアーパーツは「traffic-alone」のげんさんからサンプルとしていただいたものを使っています。モノアイなどにちょうどいいサイズですが、今回はワンポイントとしてスコープに使ってみました。

 腕と胸のクリアーパーツは一度はめ込むと取れないので注意してください。私は、はめ込んだ後に、レンズの下に小さなホコリが入り、四苦八苦しました。

 モノアイは、ラッカーのブラックで塗装してから、エナメル塗料のスカイブルー+ホワイトで塗装。ドライブラシで目のエッジをきちんと出してから塗りつぶし、黒でトリミングして仕上げました。アンテナを下げた状態のほうがかっこいいし、よく見えないところですが。
 アンテナパーツは色数が多いのですが、きっちり塗装。ホワイト、イエロー、オレンジ、ブラック、シルバーとマスキングしながら塗装して、レンズ部をエナメルのクリアーグリーンで塗装。

■後記
 GPMミーティングにこの作品を持っていったら、「RUNさんの作品とわからない」と言われました。ジオラマやウエザリング作品が多いからだと思いますが、こういうのもいいなぁと思っています。手間はかかりましたが、きちんと塗りわけるだけなので、迷わずに作れました。こういう方向性の作品も作っていきたいと思います。

■ライルの生きる道を・・・
 二ール・デュランディ(ロックオン・ストラトス)は、第1期で死んでいる(監督もそう言っている)ので、セカンドシーズンは、誰か同じ顔の別人がロックオン・ストラトスのコードネームを引き継ぐのではないかと思いますが・・・さて、どんな人物なのでしょう?ライル?
 [RUN] (2008.08.16 UP)