GUNDAM ZZ MOBILE SUIT VARIATIONS
MS-06DRC DESERT ZAKU ROMMEL CUSTOM

製作・文 :RUN
アドバイス: チコブル(妻)、タマ(長女:5歳)
使用キット :1/144 HGUCガルマ専用ザクU、FGザクUS型
2007年 「もしもしMSV」 参加作品

○頭部
 ヘルメットをアトハメ加工、着脱を可能にしました。1mmプラ板をモノアイスリット上部に貼り付けてスリットの幅を狭くし、若干目つきをするどくしてやりました。また、その工作に付随してモノアイレールの支柱を一度削り取り0.5mmプラ板で薄くしてあります。
 くちばしのようなダクトは1mmプラ板で囲ってから整形しました。ダクト内にも0.5mmプラ板でフィンをいれてあります。
 天面は、設定画のとおり、スジ彫りをしたあとにコトブキヤの丸モールド6個を貼り付けています。
 動力パイプは太くしたかったので、FG(ファーストグレード)シャア専用ザクから流用。

○モノアイ
 モノアイは、Goptionとかいうロゴの入ったHアイズみたいな商品を使いました。イエサブ千葉店で買ったのですが、メーカーとかよくわからないんですが、裏にオーロラフィルムとシールが付いていて、とても使いやすい。3mm径のものをはめ込んでいます。一度貫通させてから3mm径の丸パーツをはめ込むときれいに加工できると思います。
 モノアイをつつんでいるのはバキュームフォームにより製作した透明パーツです。最初0.2mm透明プラ板でやろうと思ったのですが、それは薄過ぎたので、0.4mm透明プラ板を使いました。

○首
 キット首パーツの下部からピンバイスで穴を空けて、そこに2mmプラ棒を突っ込み、そのまま胸部に貫通させています。簡単な加工で前後に首が動くのでポーズ付けが容易です。

○胸部
 ミリプットエポキシパテ(以下エポパテ)で、胸のボリュームをUP。コトブキヤの角モールドを貼り付けて、以前私がつくった、MGF2ザクの印象をいれています。右肩や胸左右の増加装甲は釣具屋で買った0.3mmの鉛板をはさみで切り出して、WAVEの黒い瞬着で貼り付けたものです。貼り付けた後に、0.5mm径の(普通の)シャーペンの先を押し付けてピンモールドをつけました。
 胸部の動力パイプもFGザクのものです。

○シールド
 キットパーツのまわりに1mmプラ板を貼ってつくりました。最初に正面から見た時の形を画用紙で切り出して、そのパーツをきめてしまえばいいかと思います。
 先頭についている力強いパーツはエポパテの削りだし。ここも、1つガイドとなるプラ板を作って、その左右にエポパテを盛って、左右一緒に削りだします。削った後にセンターでパリッと割ることで同じ大きさのものをつくりました。

○ショルダーアーマー
 力強いショルダーアーマーは、まず、キットの角をのこぎりで切り取りました。それから、エポパテで全体を囲み、一回りボリュームアップ。まず、完全にボールみたいな形にしてから、それからエッジの出っ張ったパーツをやはりエポパテで作りました。2段階加工です。
 8個ある角は複製も考えたのですが、HGUCザクU3キット分です。8個同じ角だと印象が弱いので、バーニアユニットを使ってリズムに差をつけました。一度掘り込んで角をつけたり、ラインをつなげたり、自作ノミでモールドを掘り込んだり、忙しく、思い入れのあるパーツとなっています。

○腕
 エポパテでボリュームアップしてから、自作ノミで掘り込んでいます。自作ノミはアートナイフを研磨リューターで加工したものを使っています。

 手は武器持ち専用も含めて左右あわせて5種類作りました。
 キット付属のグー手をエポパテで加工した「なんちゃってハイディティールマニュピレータ」、親指とか太くしています。“なんちゃてハイマニ”はローコストで腕も上がって一石二鳥。
 また、BB戦士シャイニングガンダムの平手をザクUにあうように甲のモールドをエポパテで加工したもの、これまたなんちゃってハイマニ。
 武器は手に接着して塗り分けています、グラグラするの嫌いなんです。
 手首は丸モールドを2個背中あわせにして関節を隠しています。手首のほうにポリ軸を差し込んでいます。(このあたりは文章で説明するのはむずかしい・・・)

○腰パーツ
 ディティールアップパーツをノミで彫りぬいたあとに、0.5mmプラ板を仕込みました。
 左右の増加装甲は0.3mm鉛板です。

○ふともも
 3mm延長しています。画像がないとわかりにくいのですが、3mm分のパーツをかませてからエポパテを盛って延長しています。これは横山宏先生の「横山宏 Ma.K.モデリングブック」に掲載されているアルテコSSP−HGを使ったパーツの延長方法に似ています。1mmプラ板3枚を噛ませる方法より整形が楽です。

○脚部
 スネはエポパテで整形。局面が難しく、形を決めるのが難しかったです。左右のパーツを完全に同じ形にすることはできないのですが、「自分の目で見て左右対称であればOK」ということにしました。機械で作っているわけではないので、だいたいOKでよしとしましたが、それで良かったようです。それにしても、逆エッジは難しい・・・
 足の甲は、一度パーツを切断した後、中にエポパテを詰め込み、足の底に両面テープを貼っただけですが、案外、これでいい感じになります。

○背面
 バックパックはFGシャアザクのもの。
 バーニアは拳王バーニア、ウエザリングは迷ったのですが、ウエザリングしないとバランスがとれませんでした。
 拳王バーニアは非常にシステマッチックでアイディア次第でいろいろなバーニアがつくれると思います。ネット上で何かと話題になっていますが、いただいた事を感謝していますので、いいところで使いたいと思っています。
 リアスカートはエポパテで下方向に延長しています。自然なラインにしているため、ノーマルキットとならべないとわからないかもしれませんが、結構延長しています。
 腰部左右の手榴弾用パックは、旧キットのデザートタイプザクより。ところどころに埋め込んでいるシルバーの球体パーツは1mmのベアリング球です。千葉軍団のみんなに私がわけたので、最近、みんなよく使っていますが、1mmのピンバイスで穴を開けて挿すだけなのでいいアクセントになります。木工ボンドを薄めた水溶液をわずかに筆で流し込んではずれないようにしています。

○ふくらはぎ
 一度、接着して、きちんと整形してから、再度スジ彫りを掘り込んでいます。
 バーニア隠しのようなパーツは、以前私がつくったMGF2ザクと同じくエポパテで作ろうかとも思ったのですが、ここも0.3mm鉛板を使っています。1枚、プラ板で大きさをつかむものをガイドとしてつくり、そのガイドにあわせ4枚の鉛板を切り出しました。

 すべての工作に共通するのですが、“感”だけで作業をすると、左右のパーツの大きさがそろわなかったり、厚味がおかしかったりするので、「どの大きさ(パーツ)をガイドにするか」という意識を持つといいのかな、と思って工作しました。これはフルスクラッチする時なんかもそういう発想らしいです。