カレーはHOUSE?

 誰かが言っていた。
 「うまいものは、外で食べればいい。うちでは質素に…」
 私はなるほどと思ってしまった。そうだ、同じお金を払うなら、旨いものを食べよう!!
 私の主婦論にいいネタが追加されたのだ。…ということは、お家では手抜きでもOK?!になるのだ。

 我が家では食卓にカレーが登場することが、多々ある。だが、カレーが手抜き料理という訳ではない。むしろ、突き詰めていくと真に奥が深い料理のひとつだ。また、その日の気持ちひとつで、おいしくもなるし、いまひとつにもなる。私個人としては、肉と玉葱そしてトマトのみのシンプルカレーが好きなのだが、ダンナはそんなカレーを許さないのだ。野菜たっぷりのコクコクカレーがいいと主張する。妻である以上意見を聞かねばと、そこは三歩譲って野菜たっぷりカレーにする。ちなみに私はそのカレーのことを、冷蔵野菜室お掃除カレーと密かに思っている。野菜は半日以上煮込むのが通常、カレールーは2種類をブレンド。アクを丁寧にとり、コンソメ、にんにく、牛乳を加えるのだ。おっと〜!大事なものを忘れるところだった。最後に愛情をとろけるほどに、煮込む。大事なスパイスだ!!

 あの日もカレーが我が家のちゃぶ台で、幅を利かせていた。私はカレールーのブランドにはあまり執着はない。あるのは、どれだけ安くルーを手に入れるかである。だいたいの各種の底値はインプット済み。なので、あの日使うルーも、決っていなかった。まして料理が全く出来ないダンナにも判るまいと思っていた。

 ・・・ら、「今日のカレーいつもとちがうけど、ルーはハウス?」と言ってくるじゃ〜あ〜りませんか〜〜!なに?銘柄わかるのかよ〜っと思いつつ、「グリコだよ」と返すと、「ダメ〜!ハウスじゃなきゃ!グリコはオモチャでしょ!!」なっなにー。コヤツ、強気。負けじと言い返してやった。「ハウスは家だよ〜」っぷぅ------!我ながら、オヤジギャグかなり入っているなぁ〜なんて、少し照れが入りながらの逆襲にも全くふれず、カレーはハウスと言い張っている。ダンナにしてみれば、お口に合わないものは私の手抜きになっているっぽい。料理は出来なくても、味はわかるなどと言いきる始末。う〜〜〜〜ん、生意気!

 でも仕方ないか。ガンプラ作れなくても、そのアジは判る私と一緒かぁー。グリコを使っても、ハウスと思わせる技を習得すべく、修行に励もう!!そんなにうまいカレー食いたきゃー外で食え〜っをぐっと飲み込んで。

注)我が家でカレーを食した方へ。残念なことに、素晴らしく旨いカレーをお出し出来ていません。納得のいく私のカレーはなかなか登場してくれないのです。出来次第、お声をお掛けしますので。いつになるかは、わかりませんが…。